約一週間ほどで、谷の渓相や木々の緑がこんなに変わるなんてと驚きながら今日のポイントに到着。
車のドアを開けた瞬間・・・・
ハルゼミの声。
谷間にはラムネのように透き通った流れの爽やかな瀬音が響く。見上げれば萌黄色にもえたつ木々。
額や背中に伝う汗。
山形は夏日となったこの日。昼ごはんを食べると、途中コンビニで冷たいお茶を買い、初夏を思わせる渓流に向ったのは、きっとイワナの顔が見たくなったからだろう。
ラインをほんの少しだけ出しての、渓流フライフィッシングは見た目はかっこ悪いけど、結構好きである。いつもより慎重に静かにポイントに近づき、ピンポイントでキャスト。谷の流れの中でそこだけが鏡のように静かな水面に、ピタッとフライが張り付く。流れに任せて動き出した瞬間・・・・・ピシッ
流れから顔を出したのは、ちょっと小さめのヤマメ。あんまり元気が良すぎて写真撮る前に、フックが外れて自然とリリース。
その後もフライはくわえないものの、ちょっかいを出してくるのは小さいサイズばかり。ある程度釣り登ったところで、戻りながら深場にニンフを沈めていくことに。
初っ端にマーカーが白泡からはじき出され、水の中を泳ぐニンフの姿まで見えたところで、かなりのサイズのイワナがフライを追いかけてきて、慌てて流れに隠れるのをはっきりと確認。粘るがそこでは不発。
次のポイントで、マーカーが不自然に沈む。
グググッ!
久々の結構な引きである。しかも流れが結構きつくて中々手元に寄ってこない。やっとのことでネットの中に。ホッ
釣れたのは胴回りがガッシリした23センチのイワナくん。
その下のポイントでも
20センチのイワナくんを追加して今日は納竿。
いつの間にか日差しが柔らかくなり、ハルゼミの声も止まったよう。
変わりに帰り際、全開にした車の窓の外から、カジカガエルの鳴き声が木霊していた。