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遠い記憶を紐解けば

我が子のしびたれ(小心者のこと)なのは、何のことはない自分に似たのだと遠い記憶を紐解いてみる。

今回Shuがスキースクールで泣いてしまったのは、ある意味おいらの息子だからしょうがないのかも…というのはおいらも似たような経験があるからである。あまりにも昔の嫌な記憶なので忘れたふりをしてたんだけど、あれは小学校2・3年生のころのこと。毎年冬休みと春休みは2泊3日のスキースクールにいとこといっしょに預けられていた。ちょうどボーゲンが出来るようになり、スキー自体が楽しくなっていたころだ。

初めて参加した時、しびたれだったおいらは夜眠れなくなって、仮病を使った。

腹がいたいと泣いたのだ。先生たちはどんな風に傷むのかとか、医者に行くかとか聞いてくるのだけど、本当はどこも痛くないおいらはただ黙って泣き続けた。

ウチに帰りたくなったなんて絶対に言えなかった。

それからおいらの「眠れない病」が始まった。

冬が来てスキー自体はすごく楽しみだったけど、2泊3日のスキースクールだけはイヤでイヤでしょうがなかった。

今になって考えれば、神経が細やかなおいらは(笑)興奮したり、気持ちが高ぶると眠れなくなってしまうだけのことなんだろうけど、当時の幼い純粋なおいらは(爆笑)自分は眠れない病気なんだとひとりで悩んでいた。

その症状は思い込みによりますます酷くなり、スキースクールだけでなく学校の宿泊訓練やスポ少の合宿の度に先生たちの部屋を夜訪ねることになる。かといって一睡もしない訳ではなくて、決まって宴会などをしている先生たちの片隅でいつの間にか寝てしまうのが常だった。

そのせいか3年生の時、盲腸で入院したときも一週間親に付き添って貰ったし、自宅でも自分の部屋を抜け出し、親の布団に潜り込んだこともあった。

でもいつの頃からだろう?眠れなきゃ起きてれば良いじゃんと開き直ってからそういうことはなくなった。今はその頃が信じられないくらいいつでもどこでも寝れる、妻も呆れるほどに。 唯一最近寝れなくなったのは結婚式の前日(笑) 挨拶で緊張したんですよ…。

そんな親の子供だもの。Shuだってきっと普段は気づかないけど、繊細なガラスのような心を持っているに違いない。(全然そうは見えないんだけどなあ…)