3月10日土曜日、今日を逃したら彼岸明けまで釣りには行けそうも無い。天候は雪。5時にセットした目覚ましを止めてしばし考える。
「眠い~」
「今日行かなきゃ!」
「寒い~」
「雪、朝だけらしいよ」
「どうせ釣れないし・・・」
「そいつはやってみなけりゃわからんよ」
もう1人に自分と会話すること30分。やっと暖かい布団から這い出る(笑)さむっ
そう、昨日まで暖かくなったのが嘘のようにまた冬に逆戻りだ。それでも昨晩から準備していた釣り道具片手に車に乗り込む。今日のポイントはいつもよりかなり下流の堰堤下。ここなら駐車場の心配がない。そこから続く数個の堰堤に的を絞って釣り上がろう。ところが雪は朝方には止むはずの予報が、ますます強くなってくる。とりあえずコンビ二に寄って用足して、あったかいコーヒー買ってからポイントへ。
幸い先行者は無し。まあこの天気で朝早くから釣り始めるのは、おいらぐらいなのかも(笑)
気温は-1℃。日中の最高気温は1℃。風がないはうれしい誤算。かじかむ手を温めながらロッドの準備。今日のロッドはいつものカムパネラ#3。リールもいつものフェザーウェイト。リールからラインを出す時のカリカリって音が静かな川辺に妙に響く。
雪をかき分け、ポイントへ立つ。しばらくタバコをくわえながら川面を観察するも、静か。この状況ではライズなんてものも期待できず、まずは6Xのティペットにミッジのピューパパターンサイズ20?を結び、今シーズン初キャスト。
天候もよく、日差しも暖かかったら、魚なんて釣れなくても川辺でロッド振っているだけで幸せ気分だけど、これだけ寒く、雪が降ってくると魚を釣る以外には何も慰めにならない。
何の反応もないまま何回かキャストするが、このパターンはフライが見えない。そこで水面直下を狙ってフローティングタイプのピューパに付け替える。いわゆるダニーマを真似して巻いたやつ。サイズは18ぐらい。
堰堤の流れの中心に素直にキャストすると、フライの横でボコっと水面が盛り上がる。えっ
気のせいかもなあ~、と思いつつもう一度少し奥のほうへキャスト。
パシャ
今度は確かな反応。でも合わせが早すぎたのか、ちょっかいを出してきただけなのか、フライは咥えない。
それでも魚たちの生命感を感じ、俄然ヤル気がアップ!でも逸る気持ちを押さえ、落ち着いてキャスト。
バシャッ
サイズは小さいけど、ロッドを通してヤマメの躍動が腕に伝わってくる。
まあ今シーズンの初釣果ということで、写真を撮ってリリース。
その直後にも、明らかにサイズアップのヤマメが掛かるが、バラシ。
でも1尾釣ったことで心にも余裕が出てきた。降り続く雪を見ながら、今シーズンも気持ち良い釣りが出来ますようにと願う。
冬来たりなば春遠からじ